第13回 前置詞句の修飾に気をつけよ

英文を読み解くコツ

次の文を訳してください。

Democracy is the belief in equality, not in the sense that everybody alike , but in the sense that everybody should have certain basic opportunities. (明治学院大)

最初のところは「民主主義は平等の中の信念だ」ってことかな?
その訳じゃ、何を言っているかわからないんじゃない?ハル君はbelieve inていう聞いたことがないかな。何かを信じるというときに使うよね。そのbelieveという動詞がbeliefという名詞になったと思えばいいよ。
believe inは知ってる!I believe in God. は私は神を信じる、でI believe you.は私はあなたの言うことを信じるって意味だよね。
そうすると、「民主主義は平等を信じている」ということなんだね。
そう。believe inは価値や存在を信じるということだから、「民主主義とは平等を信奉することだ」ぐらいの意味だね。じゃ、その後ろは?
senseはいろんな意味があるんで訳し方が難しかったなあ。感覚とか意識とかあったけど、確か意味っていう意味もあったね。
そうだね。in a senseは「ある意味では」と訳すことが多いんだ。ここでは接続詞のthatを続けて、「that以下のような意味での」となるね。
あ、わかったぞ。not~butがあるから、Aという意味ではなくBという意味だってことだよね。
だから、「みんなが似ているという意味ではなく、みんなが確かな基本的な機会を持つべきだという意味なのだ。」ってことでしょ。
だいたいOKだね。でもcertainは後ろに名詞が来るときは、「ある」と訳すことも多いんだ。だからここでは「ある基本的な機会を持つべきだ」となるね。でもそれで終わり?
えっ、違うの?できたと思った。
そこで終わらせてしまう人が多いんだけど、in the sense thatは前置詞句なので、それが何を修飾しているのかをきちんと考えておかないと正しい訳ができないよ。何を修飾しているのかな?
前の動詞や名詞にかかるんだよね。でもここではBe動詞だからbeliefかequalityしかないな。 どっちだろ。
that以下の内容を読むと何について言ってるかわかるはずだよ。みんなが似ているとか、ある基本的な機会を持つべきとか書いてあるから・・。
平等か!そうすると「民主主義とは、みんなが似ているという意味ではなく、みんながある基本的な機会を持つべきだという意味での平等を信奉することだ」でいいよね。
それでも大丈夫だけど、「民主主義は平等を信奉することであって、その平等とは、~」と訳すと修飾関係が明確になって、もっとわかりやすいね。さらに言うと、みんなが似ているという訳も少ししっくりこないよね。人間すべてが同じような立場にあったり能力があるというがalikeの意味だろうね。
まとめると、「民主主義は平等を信奉することであって、その平等とは、どの人間も同じであるという意味ではなく、みながある基本的な機会をもつべきであるという意味なのである」てことだよね。正確に訳すのは難しいや。ありがとうございました。

まとめ:前置詞句が出てきたら、どこを修飾しているかを常に考えよ。すぐ前の名詞だけではなく、もっと前の動詞にかかっている可能性もある。

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