ビートルズ

閑話休題

ビートルズの歌詞やそれにまつわるいくつかのお話です。

ビートルズは英文法が苦手だった?

Ticket to ride」(邦題 涙の乗車券 *いかにも60年代っぽいですね*)ではShe don’t care.と言っています。もちろんShe doesn’t care.が正しいのですが、英語の歌詞ではよく見られますね。
ダズという響きがここではそぐわないと判断したのでしょう。

デビュー曲の「Love me do」も文法的にはなんのこっちゃ、ですね。
これはおそらく、強調の助動詞のdoだと思います。動詞を強調するときに使う助動詞のdoは、動詞の前に入れるので、Do love me.(お願いだから僕を愛してくれ)が正しい形ですが、韻を踏むために後ろに持ってきているのでしょう。
このように歌詞は曲の流れの関係で英文法を無視することがあるので、ビートルズが文法を間違えているわけではもちろんありません。

ちなみに、「Ain’t she sweet」という曲がありますが、ain’tという表現を私はこの曲で初めて知りました。Be動詞やhave+notの代わりに使われる俗語です。「彼女、イケてんじゃね?」ぐらいの意味でしょうか。若いころ、ビートルズからいろんな表現を学ばせてもらいました。

ノルウェーの森は誤訳だった?

村上春樹の小説のタイトルにもなった「Norwegian wood」(邦題 ノルウェーの森)は誤訳だと言われています。一方、意図的につけたタイトルという説もあるそうです。
女の子の家に行ったら、家か家具か不明ですが、これノルウェー製の木でできているのよ、素敵じゃない?と言われたという話です。森であれば普通はwoodsですよね。

60年代のビートルズのシングル盤についていた歌詞の中には、イギリスから歌詞が送られてくる前に、日本での発売日に合わせるため、やっつけ仕事で作ってライナーノーツに書いているものがありました。
私が持っていた「I am the walrus」のシングル盤レコードの歌詞は、あとで正しいものと見比べてあまりの違いに愕然とした記憶があります。もっとも、ビートルズはリバプール訛りがあり(例えば「Getting better」では、betterをベツァーと繰り返し発音しています)、この曲の歌詞もそもそも意味不明なため、無理もないところですが。
ですので、意図的に曲の雰囲気に合わせてつけた題というより、誤訳である可能性が高いと見ています。

A hard day’s nightって題名は変なの?

映画の題名にもなった、この「A hard day’s night」という曲のタイトルは、撮影に疲れた日の夜に、リンゴがポロっといった言葉に由来しているそうです。It’s been a hard day.に続けて、夜だということに気づき、day’s nightと言ったとか。
リンゴは時々面白い表現をするから、これもそのままいただいたのさ、とジョンが言っていましたが、なぜ面白い表現なのか、わかりませんでした。日本語の感覚からすると、ハードな日の夜は普通の表現に思えますからね。
しかし、dayは昼間のイメージなので、ネイティブはそのような表現はしないようです。確かに昼間の夜はおかしいですからね。a hard day’s endなら通じるそうですが、そのあたりの感覚は、残念ながらいまだに私にはイマイチピンときません。
ただ、ハンターデイヴィスの「THE BEATLES」という著書(草思社)によると、以前にジョンが自分の詩の中に使っていた表現だとのことで、こういった逸話の真相は不明なことが時々ありますね。

タイトルとURLをコピーしました