チャレンジ1

複雑な構文を読み解く

次の文を訳してください。

My father, from a view of the expense of a college education, which having so large a family he could not well afford, and the mean living which many so educated were afterwards able to obtain, altered his first intention about my education.

ポイント1 havingの前のwhichの先行詞はどれか。

上から順に意味を取っていきます。

My father : これはおそらく主語。

from a view of the expense of a college education :
前置詞句を見たら何に係るかを考えること。My fatherに係るならカンマはつかないので、後ろの動詞に係るだろうと推測する。

which having so large a family he could not well afford
関係代名詞が出てきたら先行詞は何かを考えるが、そのためには後ろの文に何が欠けているかを見る。
すると他動詞のafford(https://ejje.weblio.jp/content/afford)の目的語がないことに気づく。
余裕がないのは?そう。大学教育ではなく、大学教育の出費だから、先行詞はthe expenseと考える。

ポイント2 having so large a family のhavingの用法は何か。

whichの先行詞をexpenseと決めたら、whichに代入して元の位置に戻して考えると、この文は次のようになる。
having so large a family he could not well afford the expense.
どこかで見た形・・・。そう分詞構文だ。分詞構文は、適当に接続詞を使って意味を取ってくださいというどこか投げやりな構文なんで、前後関係から「大家族を持っていたので十分に出費する余裕がなかった」と訳す。

ポイント3 カンマの後のandは、何と何をつないでいるのか。

ここまでで、いったん意味を取っておく。

「私の父は、大家族を持っていたために十分な余裕がなかった大学教育の出費の観点から、ほにゃららした。」
and the mean living which many so educated were afterwards able to obtain
the mean livingは卑しい生活のこと。ここでは後ろのwhichの先行詞になっている。
この文は、「多くのそういった教育を受けた人が後に得ることのできた卑しい生活」という意味。ちょっと皮肉っぽい表現。
そうすると、andは、大学教育の出費と卑しい生活の2つを結んでいると見抜く。
この2つの観点から私の父は、ほにゃららしたのである、という文が予想される。

altered his first intention about my education.
ここでやっとほにゃららと呼ばれていた動詞が登場。「私の教育についての彼の最初の考えを変えた。」

訳出例

私の父は、大家族を抱えていたため十分に払う余裕がなかった大学教育にかかる費用のことと、そういった教育を受けた人が結局は貧しい生活しかできなかったことを考えて、私の教育について最初に持っていた考えを変えたのである。

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