言えそうで言えない表現の1回目です。
野球の9回の裏、と言いたい場合、日本語の表と裏をそのまま英語にするわけにはいきません。英語ではスコアボード(scoreboard)の上、下というイメージで捉えるので、表はtop、裏はbottomになります。
ですので、9回の裏はthe bottom of the ninthですね。MLBの公式サイトの中継表示では bottom 9thとなっています。
場所を表現するのにこのtop、bottomはよく使うので、覚えておくと便利です。
例えば「上から2番目の引き出しにあるよ」、と言いたい場合は、in the second drawer from the topが使えます。一番下ならin the bottomですね。
では横長の棚で、「一番下の左側にある」と言いたい場合はどうでしょうか?
その場合は、in the bottom leftです。top right(一番上の右) middle left(真ん中の左)とか応用が利きますね。
上から何番目、下から何番目はtop、bottomを使いますが、右から、左からはもちろんright 、leftです。なので、「彼女、この写真のどこに写ってるの?」「左から4人目だよ」と言いたい場合は、She is the fourth from the left.と言うことになります。
ところで、紙などの表と裏は英語で何というかわかりますか?
表はfrontで、裏はbackです。紙の裏面はback side of paperですね。
では衣服はどうでしょう?
表はright sideで裏はwrong sideです。言われてみればなるほど、ですよね。「表と裏が逆だよ」をinside outと言うのはよく知られていますね。
コインの表裏は、headsとtailsです。コイントスをして表か裏かと聞くときは、heads or tails?と言います。由来については諸説あるようです。
「あいつは表と裏の顔がある」の場合はどうでしょう?
これは直訳できません。He is a two-faced person.と言います。これもなるほど、ですね。
逆に裏表がない人なら a truthful personです。意訳する以外にありません。
日本語の裏表はいろいろな場面で使えて便利な表現ですが、それだけに英語にする場合に困っちゃいますよね。使い分けができるようにしましょう!